ケーブルカー運行のための無線システムです。
概要
斜面をケーブルで繋がれた車両を巻上げて運転する鉄道を鋼索鉄道と言います。山上側の運転室に運転士、車両には車掌が乗務し業務を行っています。運転士と車掌との業務連絡、運転士と乗客の非常連絡、非常停止、車両監視制御情報の伝送に無線システムを設備します。
鋼索鉄道用無線システムは、通話系と制御系の2波周波で運用されます。
通話系は、車両乗務員と運転室との通話、運転室から車両の車内放送に用います。
また、非常時に乗客が非常通報装置のボタンを押下すると、運転室と乗客が通話することができます。
また、非常時に乗客が非常通報装置のボタンを押下すると、運転室と乗客が通話することができます。
制御系はデータ伝送に使用し、車両の扉開閉制御、発車合図、原動機設備と連携した停止信号の伝達等に用います。
データは周期的に伝送されており、常時車両の状態を運転室の制御部で監視しています。例えば、ケーブルカー走行中に扉が開いた際は自動で停止信号を原動機設備へ伝送するなど、連携設備の動作・監視条件を組み合わせて制御を行うことが可能です。
データは周期的に伝送されており、常時車両の状態を運転室の制御部で監視しています。例えば、ケーブルカー走行中に扉が開いた際は自動で停止信号を原動機設備へ伝送するなど、連携設備の動作・監視条件を組み合わせて制御を行うことが可能です。
連携項目例
停止 | 車両運転台で停止ボタンを押下すると、無線で停止信号を伝送し原動設備を停止させます。 |
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発車合図 | 車両から運転室へ発車合図信号を送ります。車両からの発車合図を確認して、巻き上げを開始します。 |
汽笛 | 運転室の操作卓でボタンを押下すると車両の汽笛が鳴動します。 |
車内放送 | 運転室の操作卓で通話した音声が車内で放送されます。 |
非常通報 | 運転室の操作卓と車内の乗客が非常通報装置で通話をします。 |
ワイパー駆動 | 運転室の操作卓でボタンを押下すると車両のワイパーが駆動します。 |
車両扉開閉 | 運転室の操作卓でボタンを押下すると車両の扉が開閉できます。 |
主要機器の製品仕様
操作卓
寸法 | W約400mm × H約300mm × D約50mm |
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重量 | 3kg |
環境条件 | 温度 0℃~+40℃ 湿度 35℃において湿度80%以下(結露しないこと) |
電源 | 各種対応可能 DC-48V、DC-24V、DC13.8V、AC200V、AC100V |
その他 | タッチパネル |
非常通報装置
寸法 | W約100mm × H約200mm × D約35mm |
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重量 | 2kg |
環境条件 | 温度 -10℃~+50℃ 湿度 35℃において湿度95%以下(結露しないこと) |
電源 | 各種対応可能 DC-48V、DC-24V、DC13.8V、AC200V、AC100V |
車上局
寸法 | W約710mm × H約345mm × D約310mm |
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重量 | 20kg |
環境条件 | 温度 -10℃~+50℃ 湿度 35℃において湿度95%以下(結露しないこと) |
電源 | 各種対応可能 DC-48V、DC-24V、DC13.8V、AC200V、AC100V |
操作器
寸法 | W150mm × H260mm × D70mm |
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重量 | 3kg |
環境条件 | 温度 -10℃~+50℃ 湿度 35℃において湿度95%以下(結露しないこと) |
電源 | 各種対応可能 DC-48V、DC-24V、DC13.8V、AC200V、AC100V |